ゴンギツネのサッカー観戦レポート・第1回「5月21日 / 韓国vsイングランド評価戦(西帰浦ワールドカップ競技場)」

ひとりだっていいじゃない!!

ひとりだっていいじゃない!!

はじめまして。自称といより事実としてサッカーバカ娘のゴンギツネと申します。今回ご縁があってプサンナビにワールドカップ観戦記を書くことになりました。2002年韓日ワールドカップ開催まであと少しということで、韓国側の10競技場全制覇とワールドカップ観戦の野望のもとに再び韓国に舞い戻り、久しぶりにサッカー観戦の楽しみを味わっております。 そして今回、イングランドとの評価戦&スタジアム巡りの2泊3日、韓国サッカー紀行に旅立ちました。久しぶりの地方めぐり。韓国の荒波にもまれる覚悟はできていたもの、やっぱりもまれ過ぎてしまいました。

5月21日 イングランド戦に向けて済州…西帰浦に向けて旅立つ

今回、韓国代表は初めてイングランドと対戦するということでかなりどきどきです。しかもオーウェン…ベッカム(ケガで出場できないけど)を生で見れるチャンス。というわけでさっそく金浦空港までむかうと、カウンターにはレッドデビルの皆様方が列を作ったりしてて、思わず引いてしまう私でした。

飛行機の中では快適にぐっすりとお休みしていよいよ済州島に到着です。今回で2度目の済州島だけどいまだに観光したことなし。前回は12月のアメリカとの評価戦でした。そして、今回はイングランド。もちろんも決勝トーナメント1回戦を観戦で日帰りの予定。 はあ…、いつになったら観光で済州島を訪れることができるんだろうか………(なんか一生できないような気もするけど)そんなわけで一度来ているのでスタジアムのある西帰浦までリムジンバスに乗ってすいすい行っちゃいました。12月のときは競技場の前で止まらなかったリムジンバスも今回は止まるようになってて、空港から直接来るときはとっても便利でした。料金は4500ウォンで1時間ぐらい。多分試合当日は利用する人が多いんじゃないんでしょうか?

済州競技場は外の門から一度中に入って、そこから席に入るための門があったのですが、最初の門で手荷物検査がありました。デジカメが動くかどうか(爆発物の取締りのため)調べられて、やっぱり厳重なんだな………と思ったけどたぶん、これって私の態度が不審だったから? しかも、客席の入り口になっている門でも、なぜか警備の人に声かけられて荷物あけられて………確かに女一人でサッカー見に来てちょっと不機嫌そうな顔してたら怪しいと思うけど、そんなんいいやん!!とますます不機嫌に。

だけど、そんな不機嫌さもイングランド代表の登場で、あっというまんに吹き飛んでしまいました。生オーウェンにかなり感激。この輪の中にベッカムやジェラードがいないのが残念だけどそれでもイングランド代表。オーウェンは小さいけどやっぱりいい体してます。なんかこの体からあのすごいプレーが出るのってやっぱりホントすごいなーと一人で感心。

試合前、ついにベッカム登場!

やっぱりかっこよすぎる……本当にかっこいい。サッカーしている姿を見れないのがめちゃくちゃ残念だけど、本番での復活劇に期待でしょう、ここでは。

試合は前半、圧倒的にイングランドペース。やはり初の1勝&16強進出を目指しているチームと優勝を目指しているチームの違いはあるにせよ、それでも一瞬のスピードとかやっぱりちょっと違うな……と思わせてくれたイングランドでした。イングランドの4バックはとても強くて韓国に点が入るような雰囲気はまったくなし。
そんな中、オーウェンが先制点!!!スコールズの左からのシュートをGKイ・ウンジェが体で防いだのに、そのボールがこぼれたところで、オーウェンが走りこんでいて体ごと押し込んだ形。華麗さはなかったけどそれにしてもゴールに対しての嗅覚の鋭さ、さすがです。 韓国側は攻撃の手がなかなかつかめない上に、速いパス回しに翻弄されていた感じ。実際、ほぼ1点!って言う場面を奇跡的にクリアしたし。とりあえず防戦一方って感じで、それでも前半は1点だけで済んでよかった、そんな感じでした。
後半、イングランドが7人交替して若手を試していたので、圧倒的に韓国ペースに。その中でイ・チョンスのCKからチェ…ジンチョルが頭に当ててパク・チソンが同点ヘディングシュート!!奇跡に近い同店劇。その前のCKで全然変なところに蹴っていてまったく期待していなかっただけに、ちょっと喜びもひとしおって感じでした。その後、チャ・ドゥリを入れたりして攻めに攻めまくったけどお互いに点数は入らず1−1でタイムアップ。
韓国はここ7試合負けなしで最終のフランスとの評価戦を迎えることになりました。初の1勝、そして16強進出に向けてかなりいい調整をしているのではないかと思います。あとは前からの課題であるセットプレーの精度をどれだけ高めるのか、試合終了間際にイ・チョンがケガをしたけど、そういったケガ人を少なくして、初戦のポーランド戦にこれからどれだけコンディションを持っていけるかが重要だと思います。なんといっても韓国はホントポーランド戦次第ですから。 この試合を見た感じではこんな風に思いました。 とりあえず26日のフランス線がとっても楽しみです。

試合終了後、とってもすごい混雑

バスは行き先などは書いてあるものの、やっぱり地元民じゃないとどこがどこだかわかんない。宿の近くの バス停は多分ここだろうと思って乗って、うまくbingo!だったけど混みあったバスの中では案内放送なんて聞こえず…、やっぱり電光掲示板で知らせてくれたらなあと思いました。まあ、とりあえず無事に宿に着いてこの日は就寝。

5月22日 蔚山のスタジアムへ

翌朝11時の飛行機でまず釜山(プサン)に向け出発。済州島から蔚山へは直行便も出ているんだけど、夕方近くの1便だけなので、釜山からバスで蔚山(ウルサン)へ移動。もちろん高速バスの中ではかなり熟睡していましたけど…、ソウルから直接行くんだったら飛行機が一番でしょう。電車だと1日1本しか直行便はない見たいだし、高速バスは5時間以上揺られないと(その上渋滞にはまったら最悪)いけないので、そこら辺を考えるとやっぱり飛行機が便利。
競技場はさすがに市内から離れたところにあるために、広大な公園の中にありました。緑が一杯でお花も植えられていて、憩いの場って感じです。ここは蔚山現代というKリーグのチームがあるので、ワールドカップが終わっても十分にサッカー専用スタジアムとして活用することでしょう。韓国はサッカー専用スタジアムがあるのに、そこにチームがないって言う都市もあるので、宝の持ち腐れ的なことは蔚山ではないはずです。(ただし現代グループが手を引いたらどうなるかわかんないけど………)

中には入ることができなかったけど、案内図によるとこんな感じらしいです。ちょうど上の写真が北側になるのかな?一周しながら隙間越しに中を見たところ、こじんまりながらも、かなりいい感じのスタジアムだと思いました。メインスタンド側(西側)はすでに彩られている感じで、1日のウルグアイーデンマーク戦を迎えるために中では準備されていました。
さて、見学も終わってとりあえず交通手段はタクシーか一般…座席バスのみ。だけどタクシーはまったく通っているような気配(交通量はあるんだけど)がなかったのでバス停まで歩くことに。 これがまた試練だった……。開催日はもちろんスタジアムの近くに臨時のバス停ができるだろうけど、何もない平日、炎天下の中30分近く歩きました。蔚山、暑いです。陽射し強いです。 そしてとりあえず市内まで戻ろうとバスに乗ったまではよかったけど、やはりどこのバス停で降りればいいのかまったくわからず、どんどん知らないところへ(そりゃ、初めて来たんだからあたりまえなんだけど)。

私の宿は川を越えない場所にあった!!!……しかし、バスは見事に川を渡ってしまい、やっちゃったよって感じです。バスの路線図も全部の停留所を書いているわけではないので、ホント初めて乗る人にとってはかなり不便。結局知らない場所で降りて反対側のバス停へ。

そこで乗ったバスが運良く私の宿の近くのロータリーまで行ったからラッキーと思っていたやさき、宿まで戻ったら…今度は宿が断水中でした。汗ダラダラ、化粧も早く落としたいっていうのに、まったくそんなことはお構いなしに断水。いつも思っていました、なんで昼間に断水するの?アジュンマが1時間ぐらいで水が出るって言ったけど、その日は結局日付を超えても水は出ず。飲料用の水で顔だけ洗って寝ました……。わずか2日間で心も体もぼろぼろ。

5月23日 大田のスタジアムへ

今日も8時前には宿を出発。今回の旅、最後の目的地、大田(テジョン)に向かう前に、またここでバス問題にぶつかりました。次の停留所に高速ターミナルって書いてあったから降りたのに、ターミナルはずっと先。重いリュックを抱えながら、20分ほど歩きました。すでに汗が…。
大田は蔚山から高速バスで3時間半ぐらい。ソウルからだと2時間ぐらいで行けちゃいます。 何度か訪れことはあったけど、一度も競技場のほうまで行ったことがなかったので初めて競技場まで足を運びました。高速ターミナルからバスに乗っていこうか、タクシーに乗っていこうか迷った末に、結局バスを選択したんだけどこれまた間違いだった……。 本によると「ワールドカップ競技場前」というバス停があるはずだったんですけど、まったくわからずに(というか存在してなかった)スタジアムの前を通り過ぎ、しかも結局降りるタイミングをなくしてしまい大田市から公州市(コンジュ市)まで行ってしまった私。なんとか戻って競技場のほうにたどり着ついたものの、かなり歩いたせいで汗びっしょりでした。 そんなこんなでなんとかたどり着いた大田ワールドカップ競技場。
今回も蔚山と同じように本番間近ということで中に入るのはダメかな…と思っていたらなんか子供の姿が!!とりあえずアジョシに聞いてみたらOKとのこと。身分証を預けて中に入ってきました。入ったのは多分正面である南側のゲート。これがまためっちゃ素晴らしい。私自身ゴールもなにも置かれていないピッチって言うのは初めて見たんだけど、なんか本当に気持ちよさそうでした。ソウル・水原(スウォン)・全州(チョンジュ)・光州(クァンジュ)・西帰浦(ソグィッポ)のほかのサッカー専用スタジアムを見たけど、多分ここが一番ピッチと観客席が近いのでは?と思われるくらい近かったです。

ピッチの状態も最高!

ホントここでサッカーを見たら、選手の息遣いはもちろんのこと表情まで見えるでしょう。サッカーをする側から見てもすごくいいのでは?こじんまりとした印象派あるけど、それでも4万人収容。1列目に座ったとしてもある程度目線の高さは維持できているのでそんなに不便はないと思います。
メインとバックスタンドはほぼ屋根に覆われているので雨のときもあんまり心配はないかも?ただ、ゴール裏はまったく屋根はないので雨具の用意はしておいたほうがいいかもしれません。屋根は一部開閉式になっているので天気のいい日は屋根全開で気持ちいいと思いますよ。

そんなわけで今回の2泊3日イングランド戦&スタジアムめぐりをしたわけですが、とりあえず半年振りに地方を周ったのでめちゃくちゃ疲れた………。おいしいものとかに出会えるのは嬉しいけど方言にはまったくついていけず。やっぱりソウルが一番だなと改めて思ってしまった3日間でしたが、こんなのに懲りていたらワールドカップ観戦はできません。 あと1ヶ月乗り切ってみせます。
to be continued(Wrote.ゴンギツネ)

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2002-05-21

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