ゆきこの釜山生活すいも☆あまいも・第10回「釜山国際映画祭・ボランティア合格への道~」

第10回「釜山国際映画祭・ボランティア合格への道~」

アンニョンハセヨ! ゆきこです。突然ですが、釜山で毎年開かれている「釜山国際映画祭」を支えるスタッフは、そのほとんどが自由応募のボランティアだというのは、ご存知の方も多いですよね。今回私は、そのボランティアに応募し、運良く(?)合格! 10月12日から行われる「第11回釜山国際映画祭」 で実際に仕事をすることになりました! そこで、今後ボランティアに挑戦してみたいという方のために少しでも参考になったらいいなと願いつつ、どうしてボランティアに応募しようと思ったのか、きっかけや、合格までの経緯などについて紹介していきたいと思います。

応募のきっかけ

釜山国際映画祭でボランティアを募集しているのは、結構前から知ってはいたのですが、ボランティアという形態で活動をした経験がなかったこともあり、実際に応募するという考えすら頭にありませんでした。きっかけは今年(2006年)の春、知り合いの韓国人(女性)の旦那さんが、釜山市庁にお勤めで、私にぴったりの仕事だから応募してみたらと教えてくれました。なぜぴったりかというと、今年の8月には語学堂の授業も6級まで終わって卒業するので、韓国語の実力を試す意味でというのがひとつ。二つ目は、学校も終わってしまえば、主婦である私は、家にいるのも暇だし、仕事を探すにしてもすぐには見つからないだろうから、というある意味暇つぶし(ゴメンナサイ)。三つ目は、日本人なので日本語が上手いから(当たり前ですけど)、日本人も含め外国人が多く集まる映画祭で仕事をするにはメリットになること。そして四つ目は、ボランティアなのでもちろん報酬はないけれど、ここで仕事をした経験は後々就職をする際にも生かせる(かもしれない)ということ。ここまで聞いても、最初は全然乗り気ではありませんでした。しかし、応募締め切りが近づいてきてから、ボランティア応募のホームページを見てみたら面白そうに思えたのと、当時の語学堂の先生にボランティアをするメリットについて聞いたことなどに後押しされ、応募することにしました。

募集要綱を確認してみよう

募集要綱の他、映画祭のボランティアに関する詳細な情報はホームページに掲載されています。今年の募集期間は6月1日から6月30日まででした。その期間にホームページから応募しなければなりません。一次書類審査合格後、二次の面接審査を受け、通過すれば合格となります。勤務期間は10月10日から10月20日まで。実際の勤務の前に、団体教育(トレーニング)が1回、分野別教育が2~5回あります。勤務形態は一般勤務(イベント期間中全日終日勤務)、週末勤務(金・土・日)、夜間勤務(期間中全日、午後6時以降)があります。外国人でも、韓国語での意思疎通が可能であれば応募できます。

希望分野を決めよう

ボランティアの分野は細かく分かれていて、応募する段階で自分が希望する分野を第2希望まで選ぶことができます。各分野について簡単に説明します。
◎ プログラム室・・・技術、字幕、プログラミング、招請、広報
◎ 企画室・・・マーケティング、イベント
◎ 総務チーム・・・事務局、チケット、案内デスク、野外上映場運営、上映場運営(海雲台および南浦洞)、キャラクター販売
◎ 電算チーム(公式HP製作・アップデート)
◎ アジアンフィルムマーケット・・・マーケティング&PPP、BIFCOM、広報、電算、総務
上記の各チームが、さらに細かい担当に分かれている場合もあります。私の場合は、韓国語と日本語とを使う仕事がしたかったので、プログラミングチームの監督随行を第一希望に、招請チームの海外招請を第二希望にしました。

ホームページから応募

ホームページの「オンライン志願」から、名前や生年月日、住所などの事項や、希望分野、学歴、職歴、特技、志望動機と自己アピールなどを記入し、顔写真(証明写真)のファイルを添付して応募、と応募自体は実に簡単です。志望動機と自己アピールは、審査官の目をひくよう、時間をかけてよく練ってから書くといいと思います。

一次書類審査 結果発表

わくわく待ち続けてついにきた発表の日! 7月12日午後5時にホームページで発表でした。「合格者発表」のところに名前と外国人登録番号を入力すると結果がでる・・・はずだったのですが、外国人だからかエラーになってしまいます。そこで事務局に電話すると、プログラミングチーム−監督随行でめでたく一次合格とのこと。その時点で面接日を指定されたのですが、私のほうの都合が悪く、チーム長に電話して面接日程を変えてもらいました。この時点で最終選抜人員の250%ほどに絞られるそうです。

ドキドキの面接!

何しろ韓国で面接を受けるのが初めてなもんで、すごーく緊張しました。場所は海雲台のヨット競技場内にあるシネマテック釜山。面接会場もシネマテックってやっぱり映画祭だけあるなあ・・・と感心しつつ、初めて行く場所なので前日に行き方をチェックしておきました。面接当日は11時からだったのですが、約束の時間になっても建物は開いてないし、人っ子ひとりいない状態。集団面接だと噂で聞いたのに・・・場所を聞き間違えちゃったかな・・・と冷や汗握りながらチーム長に電話すると「今すぐそっちに行きまーす」とのこと。ひとまず安心。
やってきたチーム長はミニスカートにキャップをかぶったカジュアルないでたち。シネマテックはこの日休業日なので、事務局のほうで面接しましょう、とシネマテックの隣にある映画祭の事務局に移動しました。面接といってもお茶を飲みながら気楽な雰囲気で進み、主に仕事内容の説明を聞くという感じでした。ほぼ合格決定というようなニュアンスで、「じゃあよろしくおねがいしますね」と言われ約15分の面接終了。聞かれるかなと思った志望動機や、映画祭に対する熱意などは全く聞かれませんでした。

私の場合は1対1の面接で、このようにカジュアルな感じで進みましたが、面接の形式は分野によって違うらしいです。ホームページの掲示板を見ると、もっと大きな会場で集団で面接をしたという方もいました。何を聞かれるかも分野によってそれぞれでしょう。また、面接には、応募のときに記入した事項を証明する書類を持ってくるようにとのことで、私も持っていったのですが必要ないといわれました。他のチームで受けている場合は必要になることもあると思います。ちなみに、面接に行く服装はカジュアルでOKです。

最終結果発表!

二次面接審査も一次と同じ方式で、8月10日午後5時、ホームページでの合格発表でした。ですが今回も外国人のため確認できず。面接のときには、ほぼ合格な雰囲気でしたが、再度チーム長に確認のため電話。すると「面接のときに一緒に仕事しましょうって言ったじゃないですか」と言われ合格を確認しました。今年は応募者3991人中、最終合格者は675人でした。

これからが本番

というわけで、二次審査に合格はしたものの、実はこれで選抜がおわったわけではないのです。これから映画祭開催までに行われる教育(トレーニング、研修のようなもの)の日程に全て参加した人だけが、実際に映画祭でボランティアすることになります。ここまでの道のりは長かったけれど、力を発揮できるのはこれからです。私も少しでもお役にたてるように努力していきたいです。みなさんも機会がありましたら、躊躇せずに是非PIFFのボランティアに応募してみてくださいね。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-09-04

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