ヤッパッを作ってみました!

御飯のような餅のような・・・薬ごはん?!

皆さん、こんにちは。めまんちゃです。日本にも韓国にも「餅」や「餅屋」はあります。日本で生まれ育った私が「餅」と聞いて思い浮かべるもの、それは温かくて柔らかくてそしてビヨ~ンと伸びるのが餅です。一方、韓国のお餅屋さんで売られているものの中で「ヤクバップ」と呼ばれる食べ物があります。「ヤッパッ」とは直訳すると「薬ごはん」。「薬になるような食べ物」という意味で、分類は「餅」ではなく「御飯」だそうです。この「ヤッパッ」はお餅屋さんで手軽に買えるのですが、今日は作り方を紹介したいと思います。

<材料>
もち米、栗、なつめ、ぎんなん、松の実、ごま油、砂糖、ピーナッツ、カラメル。
<下準備>
1)もち米はきれいに洗って水を切っておく。
2)栗は皮をむいて茹でておく。なつめは細かく刻む。銀杏は殻をとり実を茹でておくピーナッツも殻を取って茹でておく。

それぞれの材料の下準備ができたら、大きい容器に入れて餅屋に持っていく。
お餅屋さんに着くと、店の人にどんな餅を作って欲しいか伝えます。私が行った日は、ちょうど込む時期だったらしく、同じような大きい容器(たらい?!)に米やかぼちゃ、豆、栗、砂糖などの材料を入れて順番を待っている人たちが店にたくさんいました。
10分くらい待って、やっと私の番が来ました。まずはもち米だけを全部せいろに移します。そして少しだけ蒸します。私のもち米が入ったせいろは、他のお客さん達のせいろと一緒に何段にも積まれて蒸されていました。この店は老舗らしくせいろも蒸し器もかなり年季が入っていました。 
そして待つこと約10分・・・ 「ヤッパッ ソンニ~ム!(ヤッパッのおきゃくさ~ん!)」と店主らしきおじさんに呼ばれました。行くと、おじさんは半分ほど蒸したもち米をまた大きい器に戻しました。そして、「残りの材料を入れてください。」と私に言いました。そこで私は持ってきた残りの材料をせいろに全部入れました。砂糖とごま油はちょっと余分に持っていったのですが、おじさんは計量カップや計量スプーンなどで計りもせず、目分量でどんどん入れていきます。長年の勘?!でしょうか。材料は全部混ぜられてごま油とカラメルで薄い茶色になって行きました。そしてそれをまた同じせいろに戻して、上の部分を平らに整えて蒸します。
「後は、仕上げで蒸すだけだ~。」と思って待っていると・・・「器を洗っといてください~」という声が。「ふむふむ、蒸してる間に器を洗って、蒸しあがったらそこに入れて持って帰るんだな。」と思って待っていると・・・ 「ソンニ~ム(お客さん)! 早くしてください」と・・・「あれ? 私ですか?!」と周りを見ると、なんとそれぞれ持参した大きい器をお客さんが、自ら洗っていました。 私も順番を待って自分の器を洗いました。ここは、お客さんと店員が一緒になって餅を作る店なんだなぁ~と実感。ふっと振り向くとお客さんが自分で米を粉にする機械を操作し、米がつまらないように上から棒でかき混ぜていました。
材料を全部合わせてから蒸し始めて30分経過したころ、「ヤッパッ ソンニ~ム!」とまた呼ばれました。おじさんは、タイマーも壁にかかっている時計も見ないで「ヤクバップ」の蒸しあがりを見事に調節していました。 すごいです・・・ その後、持ってきた大きい容器にあらかじめビニールシートを敷き、その上に蒸しあがった「ヤクバップ」を入れていきます。蒸しあがりは一見おこわのようでした。家に帰ってお皿に移すとますます炊き込みご飯か、おこわのようでした。しかし、さめると「ヤッパッ」は固まるのでしゃもじではすくえなくなります。冷めるとしゃもじではなくナイフでケーキのように切りわけます。それを見ると「御飯みたいだし、餅のようにも見える」と思いました。

この「ヤッパッ」、温かいのもおいしいですが冷めてもおいしいです。今回はカラメルとごま油を控えめにしたので写真のような色になりました。しかし店で売られているのを見ると、もっと濃いこげ茶色をしています。分類としては「御飯」ですが、砂糖が入っているので甘みがあります。食事というよりは軽いおやつとして食べるのがいいかもしれません。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-03-27

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