韓紙生活工芸展

韓国の伝統工芸品『韓紙』の世界を堪能する

アンニョンハセヨ、プサンナビです。今日は、韓国の伝統工芸品の一つである「韓紙工芸」の展示会(5月30日~6月3日まで釜山日報社ビルにて開催)にお邪魔してきました。「韓紙」は日本の「和紙」と似たような存在の物なのですが、和紙の色合いが淡い物が多いのに対して、韓紙はかなりはっきりした色の物が多く、また、和紙で作られる工芸品は、便せん、封筒など紙本来の役目が大きい小物が中心になっている一方、韓紙は厚紙で作ったテーブル、タンス、箱などに貼り付けることで一つの生活品を作り上げてしまう、というように韓紙と和紙の間にはやっぱり違いがあったんです。
韓紙工芸の特徴は、なんと言っても生活に密着していること。展示されているものを見ても分かるように、私たちが普段必然的に使っている、タンス、テーブル、棚などあくまでも実用的なものが中心となっています。時代と共に変わる生活スタイルに合わせてか、CDケースのように現代的な用途で使える物も増え、また韓国の伝統的な色で明るくはっきりとした原色以外にも、現代的な渋く、落ち着いた色合いの韓紙も次から次に生み出されてきているそうです。
このような作品が作られる過程を簡単に説明すると、まず厚紙で型を作り、その上に韓紙を包むように丁寧に貼りつけています。きれいな曲線が出るようにするのが至難の業なんだとか。そして、さらに繊細さを要するのが細かく切り刻んだ様々な文字、模様。この文字、模様にもそれぞれ「寿」「福」など意味が込められているため、縁起の良さを象徴するものとしての役割も担っているんです。これらの模様すべてが一つ一つ手作業だなんて、なんだか想像しただけで肩が凝りそうです。
こんな素敵な工芸品、お土産に買って帰りたいなあと思われた方も多いのでは。実は、この展示会の主催者であり、韓紙工芸で多くの賞を受賞しているチョン・スゴンさんのお店「チャンオン韓紙」が南浦洞(ナンポドン)の地下商店街にあります。こちらでは、小物からランプなどの大きな物まですべて手作りの韓紙工芸品が販売されているので関心のある方は是非一度そちらの方も覗いてみてください。以上、プサンナビがお伝えしました。
※コンテンツ中の写真は主催者側からの要請により、拡大表示できなくなっております。あらかじめご了承ください。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-06-13

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