出会い−古代アジア文物交流展

古代朝鮮半島と日本の交流ストーリー

アンニョンハセヨ、プサンナビです。第14回釜山アジア競技大会と関連し、釜山では様々なイベントが行われています。学術的な分野としても東莱(トンネ)に位置する福泉博物館で「出会い−古代アジア文物交流展」が開かれました。古代朝鮮半島と周辺アジア諸国、特に日本や中国との交流を中心に展示してあるこの催しに足を向けてみてはいかがでしょうか。
出会い−古代アジア文物交流展では先史時代から新羅時代(紀元前57~後935年、朝鮮半島最初の統一国家)まで朝鮮半島南部を占めていた国家を、対中国、対日本、対北方、対西域など交易国家別に分けて互いの交流を紹介しています。企画展示場の入口右手から順に観覧していけばよいのですが、基本的な説明文はすべて韓国語となっています。展示物には韓国語と英語、漢字での表記があり、パンフレットには韓国語と英語、日本語、中国語で今回の特別展示に関する説明が書かれています。
先史時代
先史時代の釜山東三洞貝塚、統営煙台島遺蹟出土の黒曜石、縄文土器などを展示しています。生活に必要な道具、あるいは相手地域の特産物を対象に、互いに有益となるような交易の姿を見ることができます。
三韓時代(上古時代に朝鮮半島南部を支配していた三部族社会)
中国との政治的な関係に従いひとつの郡県を通じて印綬、服と頭巾、鏡などの威信財(ステータスシンボル)を輸入する公的な貿易の姿があります。これと反対に商人たちの行う中国または郡県との奢侈品輸入、南部海岸地域で行われた日本との私的な貿易なども見られます。
三国時代(高句麗、百済、新羅が4世紀から7世紀中葉にかけて朝鮮半島を三分し争った時代)
三韓時代と同様に中国との政治的朝貢を通じて流入した各種の威信財や、百済の貿易活性化によって得られた貨幣、陶磁器、国際都市ソラボル(新羅の首都、現在の慶州のこと)の位相を見せてくれる国宝193号のガラス製酒器、宝物623号の金製ブレスレットなどを展示しています。また洛東江流域や栄山川流域で出土した、日本からの貿易品や日本の影響を受けた文化様式などを海流に従う航路とともに説明しています。
新羅時代
朝鮮半島の歴史上、海洋文化の全盛期として外交使節や僧侶、学生などの往来が頻繁であった時代。イスラム文化とも交易を重ねた国際的な雰囲気が伺えます。
展示場自体はさほど広くないですが展示物は充実しています。韓国と日本の交流などに関心がある方にはよい機会でしょう。5世紀の琉球列島地域から輸入された装飾用の貝殻の前で、以上プサンナビがお伝えしました。


住所:釜山広域市東莱区福泉洞50番地
電話:051-554-4263~4
FAX:051-554-4265
ホームページ:museum.busan.kr
E-mail mubok@ metro.pusan.kr

観覧時間
09:00~18:00(3月~10月)
09:00~17:00(11月~2月)

休館日
1月1日、毎週月曜日(祝日の場合は翌日が休館)

観覧料(外国人均一)
区分 /大人 / 青少年(13~18歳)、大学生、軍人 /子供 /65歳以上、障害者

個人 / 500ウォン/ 300ウォン / 無料  /無料
団体(20人以上)  /300ウォン/ 200ウォン / 無料 / 無料
※毎週土曜日はすべての入場客に無料開放します。

アクセス
地下鉄1号線ミョンニュンドン(明倫洞・Myeongnyun-dong)駅下車。2番出口を出ると右側にバスの停留所があります。1番のマウルバスを利用し福泉洞博物館で降りると、正面に見える灰色の建物が福泉博物館です。ミョンニュンドン駅からタクシーを利用する場合は2500ウォン前後の料金になります。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2002-10-07

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