ソウルのモダン建物探検、パート5!

建築の門外漢がまわる旅、今回は三角地から南営、ソウル駅までまわってみよう!

こんにちは、ソウルナビです。実は旅行では気がつかないかも知れませんが、ソウルには古い近代的な建物が意外と残っています。中心部にもソウル市庁舎(現在リノベーション中)、ソウル市議会(日本統治時代の府民館)、シンセゲ百貨店(日本統治時代の三越)、ソウル駅舎(現在リノベーション中)などもありますが、実は大通りから一歩入って住宅地の中にも、意外と古い建物が残っているのです。日本統治時代が終わり、朝鮮戦争を越え、21世紀に入って残る建物。でも最近はソウルも再開発が進み、急激にその手の建物がなくなりつつあります。過去4回、そんな建物を探して歩いていきましたが、今回は三角地からソウル駅まで歩いてみようと思います。実は数年前にも1度歩いたことがあるのですが、これだけ再開発が進む中、どのくらい残っているのかちょっと不安。早速行ってみましょう。

<三角地~南営洞>

<葛月洞~ソウル駅>

三角地

ソウル駅から2つめ、地下鉄4号線サンカクチ(三角地)駅下車。3番出口を出て1つ目の道を左に入ります。さっそく右手にも古い建物がちらほら見えますが、今日の反対側、ソウル駅の方向を目指します。次の通りに出たら、ちょっと右へ。どうしても押さえておきたい建物があります。

三角地物件1、「工場長の家」 -徒歩4分
数年前にも三角地を歩いていて偶然見つけた物件。今回もまだ健在でした。通りに面して、かなり広い敷地の中に立派な家が残っています。勝手に工場長の家?と名付けていますが、果たして。誰も住んではいないようですが・・・
ふたたび道を戻り、三角地の交差点に向かいます。ここにあるかなり古めのマンション、サンカクチアパートも注目。雰囲気に圧倒されます。
三角地の交差点にある横断歩道を渡り、ソウル駅方面へ向かいます。右手には戦争記念館。道路と戦争記念館の間にも、建物があります。その建物がまた古い。ちょっと右に曲がり路地に入ると、まるで日本と思われるような古い家が並んでいます。

三角地物件2,「幽霊アパート」 -徒歩7分
こちらはバスから見えて驚いた物件。戦争記念館の西側出口のすぐ脇にあり。かなり古そうなアパートです。だれも住んでいないと思いますが、なぜかそのままの姿で残っています。

南営洞

警備の厳しい記念館の入口の前を通り、そのまま北へ向かって歩きます。南営洞の、2つめの道を右に曲がり、大通り沿いから1つ脇の道を進みます。このあたりもちらほら、両側に古い建物が見られます。
ひし形窓を発見!いまは通気口のようですが・・・さりげなく生き残っています。

葛月洞(カルウォルドン)

車通りにぶつかったら、右へ。ファミリーマートの前を横断歩道を渡り、さらに先に進みます。次は葛月洞(カルウォルドン)。目の前に坂が見えてきます。この坂の途中から右を見渡すと、かなり昔の屋根が見えます。ここもビューポイント。
この建物はなに?あきらかに町中で異様なオーラをはなっています。アート?パラダイス?
T字路にぶつかったら左へ、坂を少し下ります。その先には教会と、また古そうな建物が見えます。このまま行くと降りて下の大通りに出てしまうので、右の路地に曲がります。またT字路にぶつかります。右手にも、正面にも、古そうな、ただし改装されて現役の家が見えます。
T字路にぶつかったら左へ。右手にはうっそうとした森のようなものが。その先には・・・

葛月洞物件、その1「なぞの研究所」 -徒歩30分
ツタが絡まるあやしげな建物。なにかの研究所です。「土質研究所」。ただ現役の研究所には見えません。まるで映画に出てきそうな建物。
研究所の脇の道を抜け、右にある急な階段を上って左へ、1つ上の道を行きます。
道の左側に古い建物が。この二階1間物件も気になります。
やがて坂を下ります。公園の向こう側に、ふっと古い建物が見えたります。つい左右をうろうろ。

厚岩洞(フアムドン)

ソウル駅から厚岩洞(フアムドン)に伸びる道に出ました。しかしここでついに遭遇してしまいました。再開発。数年前には明らかに色街の名残りを思わせる建物が残っていたのに、すべて高い塀に囲まれ、工事が始まっていました・・・
せめて、周辺で残っている建物を探します。
色つきの建物3連発。
再開発地域の脇にて。こちらはとりこわされる寸前のようです。というかもう半分こわれています。屋台の人が出入りしてました。
出発から約1時間。坂を下りていき、ソウル駅に到着。今回の建築の旅はここで終了。ソウル駅近くにもよく見れば古そうな建物があります。

ソウル駅、改築前の姿。

ついでに、2009年6月に公開されたソウル駅旧駅舎の中の様子を紹介しましょう。こちらは駅舎改装前に、特別公開されたもの。改装でどの程度残されるのはわかりませんが・・・

約1時間の建物探検も無事終了。今回は意外と建物は残っていたようですが、どの街でも再開発の垂れ幕を見かけました。貴重な建物がなくなってしまう前に、早めに探検しておこうと思います。バスに乗って外を眺めていると、思わぬところで昔の建物を見つけることがあります。この前も孝昌公園前で古い建物を見かけました。まだまだソウルの建物探検の旅は続きますよ!以上、門外漢ながらただ昔の建物が好きなソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-11-26

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