五味子茶

この素敵な赤色はどんな味?

アンニョンハセヨ、プサンナビです。久々のお茶特集。今回は韓国のお茶の中でもメジャーな部類に入るものをご紹介しましょう。みなさんも、韓国に訪れた際に一度は目にしことが、耳にしたことがあるかもしれません。

第2弾 今回の主役は五味子


五つの味を持つ薬草 でも酸味が特徴。
今日、ご紹介するお茶は五味子をつかったお茶。日本語では、ゴミシ(チョウセンゴミシ)と呼ばれますが、韓国では五味子=オミジャと言います。何でこんな名前なのかというと、甘い味、すっぱい味、辛い味、塩辛い味、苦い味、5つの味を持っているからというなんとも単純明快なネーミングです。でも、5つの味が楽しめるとは言うものの、実際飲んでみると、すっぱさが殆どだというのが正直なところ。(酸味が強いものが良品とされています)ですから、普通はお砂糖や蜂蜜を入れて飲むのが普通なようです。

五味子の効能は?
この五味子は色がとてもきれいなのですが、きれいなだけではなくて潜在能力もすごいんです。昔から漢方薬にも使われてきたほど色々な薬効が認められています。先ほど説明したように五味子は5つの味を持っているのですが、
# 苦味、酸味→肝臓を保護
# 甘味→子宮を保護
# 辛味、酸味→肺を保護
というそれぞれの役割を持っているそうです。そのほかにも
# 咳や喘息、痰に効果
# 疲労回復
# 新陳代謝を活発にする。
# 心臓病に効く。
# 吹き出物を鎮める
という効果があるそうです。

どこで五味子茶が飲めるのか?
五味子茶は韓国の伝統茶屋に行けば、たいてい出会うことができるだけではなくて、韓定食のお店には食事の口直し的な存在で登場することもしばしばです。今日はロッテデパートの裏にある20年の歴史を持つハナバンという伝統茶屋でいただいて見ましょう。
すっぱさと甘さが見事に調和しています。甘さは単純な甘さですけど、この酸味は飲み物では珍しいかもしれません。(すっぱい味が苦手な人はダメかも・・・)
五味子茶を作ってみよう
もちろん、お茶屋さんのベテランの味にはかなわないとしても自分でも簡単に作れるということなので、ナビもチャレンジしてみました。自分で甘さなどを好みの味にアレンジできるのも手作りの魅力です。

作り方を習わなければとあせるナビに、あたたかい手を差し伸べてくれたのは、伝統茶、伝統茶器のお店、知慧船(お茶を飲むこともできますし、お茶や茶器を買うこともできます)のおばさんです。あいにく、取材当日オミジャチャは完売のため対面できませんでしたが、おばさんが手書きでレシピを書いてくれました。このレシピをもとにナビも家でつくってみることにしました。
材料
水 900cc
砂糖 1カップ
五味子 半カップ

五味子はふつう写真のように完全に干したものが売られています。ナビはなんでもそろう農協百貨店で購入。大体100グラム5,000ウォンほどでちょっと高めです。
1 五味子をお水で洗う。
2 お水とお砂糖をなべに入れて砂糖水を作る。
3 砂糖水が沸騰したら、ふたを開け2分ほどおく。
4 洗っておいた五味子を鍋に入れて1日おく。
(普通の薬茶は薬草を入れて煮ることが多いですが、五味子は煮ると薬草ならではの苦さが出てしまうので要注意です)
5 1日置いたものがこちら。
6 こして、五味子は捨てる。
できあがりです。
着色料なしで、この深みのある赤色が出るなんて自然の力ってすごいですよね。この色なら赤ワインにも勝てるのでは。冷やして飲んでも、温かくして飲んでも大丈夫です。また自分の好みによって砂糖の量を調節し、また甘さが足りないと思った場合には飲む時に蜂蜜やシロップを入れても良いそうです。
(作り方はそのほかにもいろいろあるそうです)
こんなものもあります
さて、作るのがめんどうという方、五味子を蜂蜜につけたものもありますよ。大型スーパーに行くとこのようなものが売っています。値段は1万ウォンぐらいです。これをお湯に溶かす(大さじ1杯に80ccのお水またはお湯で溶かすのが目安ですが、好みで調節)と五味子のお茶ができあがります。毎日飲むと体にとても良いそうです。蜂蜜の甘さと五味子独特の酸味だけではなく、かなり苦味が感じられるのも特徴です。色は蜂蜜の色が勝ってしまっていて五味子のきれいな赤色が出ないのが残念です。
ほかにティーバッグやビン、ペットボトルの五味子茶もスーパーやコンビニで販売しています。
今日紹介した五味子は、見た目の芸術度もかなり高く、それに加えて体に良いというすばらしいお茶です。釜山のどこかで出会った日には、その色合いにじっくり見とれてしまうはずですよ。スーパーでもペットボトルで売ってるほど韓国では身近な五味子茶、一度お試しください。以上、プサンナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2002-09-26

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