あのスンデ入りテジクッパッの有名店!クセのないコクスープが人気!
アンニョンハセヨ、プサンナビです。釜山ファンの方なら、テジクッパッの存在はご存知のはず。豚骨をじっくりと煮込んだスープに、ご飯とゆで豚肉を入れたこの料理は、釜山ならではの名物料理。慣れ親しんだ豚骨スープだからか、日本人の中にもファンが多く、釜山に来たら必ず食べる!という方もたくさんいるらしいんですよね。そんなテジクッパッの有名店といえば、市内にいくつかありますが、今日はテジクッパッ好きの方はもちろん、今まで苦手だった方も思わずハマッてしまう、というテジクッパッの有名店をご紹介しましょう。
お店の名前は「シンチャンクッパッ」。
シンチャン…知ってる!という方も多いのでは?!プサンナビで以前ご紹介していていたお店がなくなり、どこに行ったんだー?!と思っていた方々、あの味を求めて、土城洞本店にナビが久しぶりに伺ってみました。こちらのお店は1969年に創業したテジクッパッの老舗。商売をしている人を対象にテジクッパッを始めたところ、うまいと噂が広まり、釜山市民はもちろん大物芸能人(あのチャン・ドンゴンも訪れたとか)や大物政治家が釜山にやってきた際に食べにくるというほどの有名店に。場所は土城洞駅から徒歩約5分。地下鉄1号線の南浦洞からだと、チャガルチ駅、その次の駅が土城洞(トソンドン)駅です。タクシーで行っても基本料金ほど。駅からお店までは歩いて約5分です。
家族経営で昔ながらの味を守っています。
この土城洞本店のほか、現在、海雲台店・南川洞店の2軒の分店があります。あちこちからフランチャイズの問い合わせがくるそうですが、昔からのノウハウと味を守っていくために、本店・分店ともにご家族で運営。海雲台店は2番目の息子さん、一番下の息子さんが南川洞店を管理され、2人とも社長さんの元で長年修行されてきたので味は保証付き、とのこと。本店は、主に娘さんがお店の管理をなさっているそうですが、ナビがお昼すぎにお店に伺ったときは、社長さんご夫婦があたたかい笑顔で迎えてくれました。
お店を入ると、手前がテーブル席、奥が20~30人ほどの団体も入れる座敷になっています。厨房はテーブル席のすぐ横にあり、料理している姿が見えるオープンタイプ。ぐつぐつとスープを煮ている大鍋、おかずを盛ったお皿の数々…ん~早く食べたい~!!
「シンチャンクッパッ」オリジナル、スンデ入りテジクッパッ!
メニューは、テジクッパッ、タロクッパッ(スープとご飯が別々になっているもの)、スユッペッパン(ゆで豚肉とスープとご飯)、スユッ(ゆで豚肉)の4種類が基本。ナビはご飯がはじめから入っているテジクッパッを注文。おかずのセッティング後、5分も経たないうちにテジクッパッがテーブルへ運ばれてきました。このとき、こちらのクッパッに初挑戦の方は、あれ、これがスンデクッパッ?と思われるかも。そう、釜山にテジクッパッのお店は数多くあっても、スンデが入っているのはここのオリジナル。シンチャンといえば、このスンデ入りテジクッパッなんです。
おかずは大根キムチ、白菜キムチ、野菜和えのほか、味噌、アミの塩辛、ニンニクスライス、唐辛子といった薬味系。お盆にのせて一度に運んでくれます。
ニオイがない、さっぱりコクスープ!!
まずはスープから。このテジクッパッ、豚肉特有のにおいのために敬遠する韓国の方も多いのですが、こちらは独特なニオイがしないので食べやすい、と評判のお店。実際お店に入っても、テジクッパッ屋さんっぽいニオイがしません。また、ほかのお店は白濁スープのところが多いのに、こちらは透明感もあり、さっぱりしつつもコクのある風味。スープに浮かぶ赤いダデギ(ピリッとした薬味)をとくと、全体の味が引き締まってさらにおいしさがアップします。ただし、辛いものが苦手な方は量を調節してくださいね。また一緒に出てくるアミの塩辛をお好みで入れると、適度な塩加減も楽しめますよ。
具だくさんクッパッ!毎朝作られる手作りスンデ&豚肉&内臓!
次はスンデ。こちらの特徴でもあるスンデは、粟、もち米、ダイコンの葉や茎を干したもの、豆腐など全部で18種類の材料が入っていて、毎朝、毎朝つくる手作りスンデ。スンデはあんまり…という方もぜひ一度こちらで挑戦してみてください。様々な材料のおいしさがぎゅっと詰まったこちらのスンデは、見た目のグロテスクさとは相まって、モチモチっとしたとってもマイルドなお味。一度食べるとクセになること請け合いです。
スンデの具、そのエキスがポイント!
さて、長年研究に研究を重ね生み出された「さっぱりコクのあるテジクッパッ」。その秘密を伺ってみると、意外にも一緒に入っているスンデ(豚の腸詰め)にあるとか。18種類にもなる具入りスンデをスープと一緒に煮ることで、スンデの中の様々な材料のエキスがスープに染み出て、ニオイも消え、さっぱりした味が生み出されるということなんです。このとき、一緒に煮込むスンデの量が多すぎても少なすぎてもダメで、微妙な量の調節も重要なんだとか。また、ほんの少量入れるお味噌、ショウガも隠し味、ニオイ消しとして効いていているそう。
こちらはスユッペッパン(ゆで豚肉とスープとご飯)のミニスユッ。普通スユッといえば、ゆでたお肉だけのところがほとんどですが、ここにもしっかりスンデがおでまし。おいしそうですよね。
久しぶりに食べに行きましたが、味は昔のまんま。一緒に行ったテジクッパッビギナーもすっかりファンになったようでした。また社長さんご夫婦がとてもあたたかく迎えてくれて、栄養満点のおいしい料理に楽しいおしゃべり…なんだか癒し空間?!ナビが伺ったのは昼過ぎで混んではいませんでしたが、地元の家族連れ、カップルのほか、1人飯の方も。混雑時間を避ければ、1人旅の方もこちらで食事ができると思います。テジクッパッファンが絶唱する「シンチャンクッパッ」のスンデ入りテジクッパッ、ぜひ一度お試しを!以上、プサンナビがお伝えしました。