三陵(慶州)

サンヌン삼릉

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3基の古墳から始まる慶州南山巡礼の旅

アンニョンハセヨ、ナビです。屋根のない博物館といわれる慶州の中で、ひときわたくさんの文化財に出会える場所があります。史跡第311号にも指定されている南山(ナムサン)一円。この山のいたるところに仏像や石塔などが点在しています。その南山に登る出発地点のひとつとして有名なのが三陵(サムヌン)渓谷。新羅の王陵3基が並ぶ史跡としても知られています。
三陵までの道のり
三陵まで足を伸ばすには市外バスターミナルを出発地とするのが便利です。市外バスターミナルから500、501、503~508番バスに乗り三陵で下車。約20分ほどで到着します。バス停のすぐ向かいが三陵の入口。この場所は三陵への入口であるだけでなく、南山登山の入口としても知られています。南山へ上る入口はたくさんありますが、この三陵渓谷は金鰲山(クモサン)の頂上に向かうルートでもあり、多くの人が訪れる代表的な登山ルートに数えられます。
時代を大きくまたぐ3つの陵墓
柵に囲まれて3基の古墳が直列に並んでいます。入口から見て手前にあるのが新羅第8代の阿達羅(アダルラ)王墓、中央が第53代の神徳(シンドッ)王墓、第54代の景明(キョンミョン)王墓になります。時代を大きくまたいでいますが、神徳王は阿達羅王の遠孫にあたり、景明王は神徳王の息子なので一族の墓が並べて作られたということです。
三陵渓谷石造如来坐像
三陵のわきを抜けて山道を登っていくと、まず首のない仏像に出会います。この仏像は1964年、地面に埋っていたところを東国大学の学生によって発見されました。首と手の部分が破損しているのは残念ですが、左肩からさがる服の彫刻が写実的で美しく、高い評価を受けています。
三陵渓谷磨崖観音菩薩像
石造如来坐像の手前から、左手やや後方に伸びる急坂を上っていくと磨崖観音菩薩像があります。岩肌に刻まれた観音菩薩像は8~9世紀ごろの作と推定されています。蓮華座の上に直立した観音菩薩像は、頭に宝冠をかぶり、左手に宝瓶を持つ美しい姿をしています。その柔らかい微笑みを一目見ようと、多くの人がこの急坂を登ります。この観音菩薩像は石造如来坐像から約100m離れた竹やぶから出土し、現在の場所に移されました。
この先の道のりは
三陵から石造如来坐像、磨崖観音菩薩像を過ぎて、ルートはまだまだ続きます。バス停から石造如来坐像までがだいたい歩いて15分程度の距離。少し南山の雰囲気を味わうだけならここまでで戻っても充分だと思います。その先を目指すのであれば、ある程度本格的な登山の心積もりが必要です。磨崖線刻六尊仏像、石仏坐像、磨崖線刻如来坐像など数々の仏像を拝むことができますが、金鰲山の山頂までで2時間から2時間半程度のコースになります。登山靴、地図などきちんと準備していくようにしましょう。
慶州南山一円は登山好きの方にはもってこいの場所です。南山のあちらこちらに点在する仏像、寺院址などを訪ねながらの登山は、慶州ならではの楽しさです。南山の登山ルートについては慶州エリアおすすめ観光コース第4弾でも詳しく紹介します。三陵を出発地として金鰲山に登り、南山の東側へと横断する約4時間のルート。こちらもぜひご参考ください。以上、ナビでした。

記事登録日:2002-12-12

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関連タグ: 古墳 史跡 南山 王陵 仏像

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スポット登録日:2002-12-12

スポット更新日:2012-06-20

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