43年変わらず庶民の味を守り続ける2,500ウォンクッパッは、釜山だけでなく全国にも知れ渡っている味!!
アンニョンハセヨ、プサンナビです。釜山で海雲台(ヘウンデ)というと、ビーチ沿いにはラグジュアリーな特級ホテルが立ち並び、周辺にはちょっとお値段の張るオシャレなレストランや食堂が軒を連ねるエリアとして知られていると思います。
海雲台=高級といった印象を受けるエリアですが、そんな海雲台にも庶民の味と呼ばれる憩いの食堂「元祖ハルメクッパッ」が存在します。
海雲台エリアだけでなく、釜山市内からいや全国各地からウワサを聞きつけてやってくるお客さんを喜ばせて止まない元祖ハルメクッパッを再取材して参りました。
43年の歴史を背負った元祖ハルメクッパッ
お店は、海雲台エリアの中心地大型ディスカウントストアのSAVE SONEの後ろにあるクッパッ通りの中にあります。
お店は今から43年前にでき、現在の2代目の社長さんの御母さんが旦那さんをなくし生計を立てるためにと始めたのがきっかけ。
最初は、慶州(キョンジュ)出身ということから、「慶州食堂」という屋号で始めたものの、途中から現在の屋号「元祖ハルメクッパッ」に変わり現在に至ります。
今でも驚きの価格2,500ウォンというクッパッですが、開店当初は500ウォンだったんだとか。その当時から、庶民に優しい値段設定で、憩いの食堂としうわさが広がり、今ではソウルからわざわざ食べに来る芸能人までいるほどなんだそうです。
<シン・ヒョンジュンさんのサイン>
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<アン・ジェウクさんのサイン>
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元祖のお店のお隣に店舗拡大
元祖のお店のお隣のお隣には、同じ元祖ハルメクッパッのお店が2005年初めに出来ました。あまりにも小さいので、食べにきてくれるお客さんを全員店に入ってもらうことができなく、申し訳なかったので、新店舗を作りました、とは2代目社長さん。味も値段も同じなので、安心してください、と笑ってお話してくださりました。
24時間営業がうれしい!
2,500ウォンという嬉しい価格だけでなく、こちらのお店のもう一つのポイントは、24時間営業ということ。いつでも食べたい時に気軽に来られる食堂というのが、ココまで人気になった秘密でもあるんです。24時間営業でも、味が変わらない秘密はクッパッを仕込むときには、必ず1代目のおばあちゃんが味や材料を今でも確認しているからなんです、とは2代目の社長さん。
お店の前にある大きな釜で、約2時間30分ほど煮込み、野菜や牛肉(カルビサルを使用)からゆっくり旨味を出すんだとか。また、安い価格だからといって材料をおざなりにしているのではなく、コチュカルや牛肉、そして豆もやしといったクッパッのキーポイントになる材料は韓国産のものを使うこだわりようです。
「材料のレベルを下げずに料理の価格も上げないので、正直儲けはほんの少しですが、今までやって来たお店やお客さんを考えるとこのままでやっていこうと思いますよ。小さい頃に親に連れられて来たお客さんが今では結婚して自分の子供をつれてくるんですよ!そういうお客さんがいるからこそ、やっていこうと思いますよ。」と、クッパッ、そしてお客さんを大事にする社長さんの気持ちがうかがえました。
お盆に一人分、そしてヤクルトの愛情
お店にはいって注文すると、一人分のクッパッやおかず、ご飯がお盆に載ってやってきます。なんだか給食の時間を思い出してしまいますが、これもなんだか独特の雰囲気があり、よりクッパッを引き立ててくれているかのよう。お盆には、カクトゥギなど3種類ほどのおかずが並び、その脇にはヤクルトも一緒にでてくるんです。
食後のデザートという意味と食べにきてくれてありがとう、というお店の気持ちから出しているんだそうですが、2,500ウォンでご飯そして、クッパッが食べられるだけでなく、デザートのヤクルトまでとは、本当に至れり尽くせり!!本当に庶民に愛される食堂というのが納得できます。
ソゴギクッパッとソンジクッパッ
お店のメニューはこのソゴギ(牛肉)クッパッとソンジ(牛の血のかたまり)クッパッ。それぞれ、ご飯がクッパッに入っている方が2,500ウォンで、クッパッとご飯が分かれている方(タロクッパッ)が3,000ウォンになっています。
ソゴギクッパッ
牛肉はカルビサルの部位を使っているのでとても柔らかく、長い時間を掛けて煮込んだスープは、牛肉、野菜の旨味がたっぷり染みだした、どこか懐かしい味です。
コチュカルが上に乗っているので辛そうですが、食べてみるとあっさりした辛さが少し感じられるだけで、とても食べやすい一品になっています。豆もやしのシャキシャキ感もなかなか。
ソンジクッパッ
ソンジとは牛の血のかたまりのこと。こうやって表現すると少しグロテスクな印象を受けますが、健康に良いということもあり、なかなか人気の一品なんです。
生臭い匂いが苦手という方も多いソンジですが、こちらのお店のソンジは匂いもせず、本当に食べやすいように調理されています。匂いを出ないようにする秘訣は?という質問にはノーコメントと笑ってかわされてしまいましたが、苦手~という方も一度、チャレンジしてみてください!
ナビも実は、こちらのお店が好きで海雲台(ヘウンデ)に取材に行った際は必ず立ち寄って食事をしてくるお店なんですが、いつ行っても本当にお客さんで一杯!しかも、注文とほぼ同時に料理が出てくるので、お客さんの回転も早い早い!お店の人曰く、今までで一日に800杯近くクッパッが出たのが最高記録なんだとか。安いだけでなく、しっかりとした味、そして何よりも愛情たっぷりの社長さんの心使いが、お客さんの心を掴んで離さない人気の秘密なのではないでしょうか?以上、プサンナビがお送りしました。