釜山生活★めまんちゃの視点・第4回「韓国の出前文化に迫って見ました!」

第4回「韓国の出前文化に迫って見ました!」

みなさん、こんにちは。毎日の生活で欠かせないのが「食事」です。みなさんはどんな形で食事をしますか。自分で食事を作る人、外食する人、出前をとる人・・・人によってさまざまだと思います。今回はこの中でも「出前」にスポットを当てたいと思います。

出前はこちらでは「配達(ペダル)」と言います。「配達」と書いて韓国式に発音すると「ペダル」となるのです。この「ペダル」を注文するにはいくつかの方法があります。家に来るチラシや広告の本を使うのがおそらく一番一般的だと思います。私が住んでいる地域では1年に2回、住んでいる地域のお店や病院などの情報が載った電話帳のような冊子が無料で配られます。その中に出前が注文できるお店の情報が写真や絵付きで電話番号と共に載っています。
出前ができるのは、韓国料理では日本でも今やお馴染みのチゲ、ビビンバ、参鶏湯、豚足、そして、ピザ、とんかつ、すし、中華料理などがあります。このような広告には割引券がついていることもあってちょっとお得です。また、冊子の他にも厚紙に写真付きでメニューが書いてあり、裏に磁石がついているものもあります(写真をご覧ください)。この厚紙タイプのものは、広告担当の人でもいるのかわかりませんが、知らない間に家のドアに張られていたりポストに入っていたりします。出前を頼もうと思ったら、まずこのような広告を見て何を食べるかを決めてから店に電話します。
出前はほとんどの場合、2人前から注文できるようです。しかし、お昼時などで出前が多い時間帯で、タイミングよく私がいるところから近いところで他の注文があった場合は、1人前でもついでに私の分も持ってきてもらえるようです。私が日本にいたころ、出前を頼むと必ず聞かれるのが、料理の数、料理の名前、私の名前、電話番号、住所でした。しかし、ここでは料理の数、料理の名前、私の住んでいる建物の名前と部屋番号しか聞かれません。初めはお店の人が電話番号と名前を聞き忘れたのかとも思ったのですが、どこに注文しても聞かれないので、ここでは聞かないものなのかもしれません。

今まで注文した食事が来なかったことはないのですが、注文していないのに出前の人が「ピンポーン」と家に来てびっくりしたことがあります。さらにおもしろいのは、出前といえば家か会社に持ってきてくれるのが一般的だと思っていたのですが、ここではインターネットカフェを長時間利用しているお客さんが出前をとったり、夏になると浜辺でビールを飲んでいる人が鶏のから揚げを持ってきてもらったり、公園で友達同士でピクニック中の人がピザを配達してもらったり・・・配達先はその場所さえわかればどこでもOKといった印象をうけます。

注文した食事は、箱に入れて原付バイクに乗せて持ってきてくれます。原付バイクには自家製(?)の黄色いかごのようなものが後ろか横に取り付けられていて、そこに食事が入った箱を入れて走っているのをよく見かけます。原付バイクにそのような箱がない場合は、足元に挟んで置いて足で固定して走っています。お昼や夕方など食事の時間になると、このようなバイクが街をものすごいスピードで駆け抜けるのをよく目にします。中には、バイクの車体に店の名前、電話番号のほかにメニューまで書いてあって、バイク自体が走る広告塔となっているものもあり、見ていておもしろいです。時にはナンバープレートなしで走っているバイクもありますが、韓国では問題ないのか謎です・・・。
食事が届くと料金を払って食事を受け取ります。食事はたいていラップできれいに包まれていて、お箸とスプーンが添えられています。料金は現金で払うのがほとんどですが、まれにクレジットカードが使える場合もあります。
食事が終わると、食器を返さなければなりません。日本では食器は洗って玄関口辺りに出すようですが、こちらでは人によって少し違うようです。残った食事をそのままにして、食器を重ねておく人、食器は洗わないで上から新聞紙などをかぶせておく人、食器をきれいに洗って出しておく人・・・。人それぞれのようですが、新聞紙などをかぶせておくのが、こちら流のマナーのようです。
出前というのは日本にも韓国にもありますが、「ところ変われば品変わる」と言うように韓国の出前はメニューや配達方法、食器の返し方など、良く見れば少しずつ日本と違うところがあります。また、電話1本でいろいろな場所に持ってきてくれるので食事を作る時間がない人にはとても便利だと思います。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-05-11

ページTOPへ▲

その他の記事を見る