釜山生活★めまんちゃの視点・第3回「釜山の日常生活風景 ~駄菓子編~」

第3回「釜山の日常生活風景 ~駄菓子編~」

こんにちは。みなさんは小学生のころ、どんなお菓子を食べていましたか。私は母にお小遣いをもらって駄菓子屋さんによく行っていました。今はもう大人なので駄菓子屋さんにはほとんど行きませんが、日本で駄菓子屋さんをみかけるとなんだか懐かしくなります。自分の小学生時代の思い出から、釜山の子供達はどんな駄菓子を食べているのだろうという素朴な疑問が湧き、今回は釜山の小学生が食べている駄菓子について調べてみました。
今回私が回ってみた釜山市内の駄菓子屋さんは、全部で3箇所です。たった3箇所ですが、駄菓子屋というよりも文房具屋として看板を掲げ、その片隅にお菓子があるという印象を受けました。これらの文房具屋さんはたいてい小学校のすぐ近くにあることが多いようです。店の前にはゲーム機やガチャガチャ、綿菓子機(?)などがあり、ゲームに熱中する子供達の姿も見られます。これは私の小学生時代と変わらない光景だと思いました。
今回集めてみた駄菓子は全部で約30種類です。大きく分類するとスナック菓子、飴、柔らかい半生の飴、ガム、ラムネ、キャラメル、グミなどです。価格はだいたい100ウォンから高いものでも300ウォンほど。お菓子だけならこのくらいですが、おまけやおもちゃがついていたり、キャラクターものだったりすると500ウォンから1000ウォンほどするものもあります。また、種類だけ見るとあまり日本と変わらないような気がしますが、よくよく見てみると多少違うような気がします。
まずは、スナック菓子ですが、1袋10gから20g入りでピザ風味、オニオンリング風味、ポテトチップスなどがありました。そして「さすが韓国?!」と思ったのは駄菓子にもコチュジャン(唐辛子味噌)味のものがあるということです。しかしやはり子供向けだからでしょうか。ちょっと試食してみましたが大人が食べるコチュジャンほど辛くはありませんでした。そして次に、大人のお酒のおつまみにも合いそうなコチュジャン味の魚の干物。これは、私にはちょっと辛かったです。
次に飴類です。「飴」というと韓国語では「キャンディー」「サタン」、そして「ヨッ」という言葉があります。「キャンディー」「サタン」は硬い飴と軟らかい飴、そしてラムネのことを指し、「ヨッ」は韓国の伝統的な飴に使われるようです。今回集めた「キャンディー」「サタン」にはぶどう味、レモン味、コーラ味、サイダー味、ピーチ味などがありました。また「宝石キャンディー」というのがあり、指輪についた宝石部分がイチゴ味のキャンディーになっていて、プラスチックのカバー、そしておもちゃの指輪までついているものもありました。これで300ウォンです。私が子供だった頃も指輪の形をした飴はありましたがカバーとおもちゃの指輪はなかったような気がします。また、「ヨッ」は粘り気があり、注意して食べないと歯にくっつきそうな感じです。私が今回買った「ヨッ」はその粘り気からか(?)「100点!合格祈願」と書かれていました。(韓国では飴などくっつくという意味から合格祈願の食べ物として知られています。)
ラムネ類は、一見「薬?」と思ってしまいそうな包装のものがありました。錠剤のように順序良く並べて詰められているもの(コーラ味、ピーチ味、レモン味、ぶどう味など)、哺乳瓶の形の容器に入っているものなど、さまざまです。中にはラムネの表面に子供の顔が描かれているものもありました。そしてガムは薄い板状のガムが4枚セットになっているものと、ボール状のフルーツ味のものなどがありました。
この他に日本であまり見かけないのは「チョンティギ」「チョルチョリ」などと呼ばれているものです。原料は商品によって多少違うものの、主に小麦粉やとうもろこしなどです。パッケージに「焼いて食べるとさらにおいしくなります。」と書いてあったので私も韓国の方に教えてもらいながら焼いて食べてみました。今回買ったチョンティギは、色がオンジで長細く、一見ベタベタしているように見えるのですが袋からだしてみるとそうでもありませんでした。少し炙って食べてみるとあっさりしていてほんのり甘味を感じました。また今回買ったチョルチョリは黄色とピンクです。こちらは黄色い方だけに「焼いて食べるとさらにおいしくなります。」と書いてあったので炙ってみるとチョンティギ同様、淡白な味でした。他の駄菓子が結構甘かったので、チョンティギ、チョルチョリも甘いのだろうと思っていたのですが、予測が外れてしまいました。
今回、約30種類の駄菓子屋を集めてみて気がついたのは、思ったよりも輸入ものが多いということです。韓国で製造されたものももちろんありますが、今回集めた物の中には、インドネシア、パキスタン、メキシコ、マレーシア、中国、ベトナム、そして日本から輸入されているものがありました。中国からの輸入品は中国語に混じって韓国語、そしてなぜか日本語も書いてありました。私が小学生だったころは、自分が食べている駄菓子がどこの国から来たものかなんて気にも留めませんでしたが、きっと釜山の小学生たちもそうなのだろうと思いました。また、私が小学生だったころは当たり付きの駄菓子がありましたが、今回は見当たりませんでした。これも輸入品が多いというのが理由かもしれません。今回のリポートでは自分が小学生だったころを思い出しながら駄菓子屋を訪れ、買い物をし、家でじっくり眺めつつ試食をしました。童心に返りながらも昔とは違った視点で駄菓子を捉えられたような気がします。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-03-05

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