釜山の博物館

時代に合わせて釜山の歴史が垣間見れる、博物館早分かりガイド

アンニョンハセヨ、プサンナビです。今から1万5千年ほど前の旧石器遺跡が海雲台(ヘウンデ)で見つかったことから、釜山の先史時代は、1万5千年前の旧石器時代だとされ、また、釜山という名前が歴史上初めて登場するのは、それから随分後の朝鮮時代だと言われています。釜山ビギナーの方もリピーターの方も、釜山の歴史ってどうなっているの?なんて思ったこともあるのではないでしょうか?そんなときに、観光の過程として訪れてみたいのが博物館。でも、たくさんあるので、旅行日程の中では全て回りきれない!という方もいるはず。ということで、今回は、釜山にある博物館の特徴やいつの時代のものを中心に展示してあるのかなど、興味のある博物館を探す手助けという意味で紹介していきたいと思います。

先史時代・三韓時代・伽耶・三国時代
紀元前から紀元後6世紀までの釜山の文化、歴史を垣間見れる博物館が釜山には3つあります。

福泉博物館(東莱温泉)
釜山の鉄器文化が見られる博物館。約2000年前の古墳が発見されたこの場所に博物館が建てられました。古墳からは、当時の日本との活発な交流を示す遺跡品や伽耶時代のものが多数発掘され、展示されています。また、野外展示館を設置してあり、当時の発掘された古墳がそのままの形で展示されてあるので、目でみるだけでなく、体験できる博物館になっているのが特徴です。
釜山市立博物館(大淵洞)
国宝に指定されている遺物など約1500点もの出土品が展示してある博物館。時代別に展示してある館内はとてもわかり易く、釜山の歴史をたどることができます。また、昔から交流のあった日本との関係を詳しく展示してある日韓関係史室や昔から続く民芸舞踊、東莱野遊(トンネヤリュ)と水営野遊(スヨンヤリュ)等、釜山の民俗芸能を分類別に展示してあるなど、釜山の歴史が全体的に理解できるようになっている博物館です。
東三洞貝塚展示館(影島)
影島(ヨンド)に位置する展示館では、展示館の名前になった貝塚の遺跡から出土された櫛文土器、石器、土製品、儀礼道具や当時の自然環境と食生活を教えてくれるいろいろな動物の骨や魚介類などが展示されていたり、新石器時代の釜山の人々の生活ぶりが模型で表現されている展示館になっています。
近代史
釜山近代歴史館(南浦洞)
歴史館の建物自体が、釜山の近代歴史を象徴するというたいへん珍しい歴史館です。日本の植民地時代の1929年、朝鮮の経済を支配する目的で作られた「東洋拓殖株式会社」の釜山支店として建てられたものが、この歴史館の建物。釜山の港が開港された頃から日本帝国時代の歴史、東莱温泉の歴史など、日本と関係が深いものが多く展示され、抽象的な感覚ではなくて具体的に釜山の歴史について学ぶことができ、その具体性ゆえに押しつけがましくはないけれど、何か迫ってくるものがあります。普段私たちが慣れ親しんでいる釜山の波瀾万丈の過去を再認識できる場所です。
臨時首都記念館 (土城洞)
朝鮮戦争勃発の際に、韓国の臨時首都として機能していた建物が、現在は記念館となっているところです。実は、この建物、日本人が建築したことでも知られ、展示品だけでなく、歴史的な建造物でもあるんです。記念館は主に、朝鮮戦争当時の釜山の写真、や当時大統領だった李承晩(イ・スマン)の写真や遺品などが展示されていたり、また日本人が建てたというだけに、横開きの押入、ドア、電燈など至る所に日本的な要素も感じることのできる記念館になっています。
白山記念館 (南浦洞)
日本の統治時代、祖国韓国の独立のために、人生を捧げた独立運動家安煕済(アン・フィジェ)氏を記念する記念館がこちらです。館内は、安煕済氏の出生と成長、教育活動、白山商会設立と運営、言論活動、国外独立運動基地建設などのテーマに分けられたパネル説明、写真などを通して安煕済氏の活動の記録を知ることができます。
観光地やショッピング、グルメを中心とした旅行も楽しいですが、その土地の歴史が垣間見れる博物館や歴史館を訪れてみるのも、また違った印象、姿を発見でき、思い出に残る旅行になるのではないでしょうか?以上、プサンナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-02-22

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