結婚記念はアルバムに!~釜山・さっちゃん編~

気分はまるでモデルさん。人生の大イベントに花を添えます

アンニョンハセヨ、プサンナビです。ソウルだったら徳寿宮(トクスグン)、釜山ならタルマジでよく見かける、なんだか場違いなウェデングスタイルの新郎新婦。いったい何をしているのやら。こんな光景、何度か韓国に来たことのある人なら、一度くらいはみたことがあるのでは?実は彼らは、結婚記念のアルバム用写真を撮影してるのです。韓国では結婚と言えば欠かせないのが、このアルバム作り。初めて見る人は、かなりカルチャーショックを受けるかもしれません…。では、そのアルバム作りをちょっと覗いてみましょうか?
《 アルバム作りとは? 》
アルバム作りといっても、よく分からない人も多いはず。ここ10年くらい(?)、韓国では結婚をするカップルが、記念としていろんな写真を撮り、アルバムを作る事。それもただ撮るのではなく、ドレスを着たりポーズをとったりして…。気分はすっかり芸能人。もともと台湾で流行っていたのが、韓国まで流れてきたようです。撮った写真はアルバムにするのはもちろん、引き伸ばした写真を額に飾り、寝室に飾ったり、居間に飾ったり…。初めは恥かしい…と思っていても、その気になって撮ってみると意外と記念に残るみたいです。旦那さんも面倒くさいといいつつも、結構女房自慢の種だったりして…?!
《 写真を撮るまでの準備 》
まずは事前に写真館に行って予約をします。いろんなコースがあるらしいので、その中で相談をします。基本的に「アルバム作りのみ」で100万ウォンというんものあれば、「アルバム作り+結婚式の貸衣装(ドレス)+招待状作成など全て込み」で200万ウォンというのもあるようです。つまりウェディングショップが写真館を兼ねているということでしょうか。
 撮影当日は、新婦がお昼ご飯を準備するか、スタジオで出前をとったりするそうです。その時、スタッフの人の分も用意しなければいけない事もあるみたいなので事前に確認した方が良いでしょう。
《 撮影当日(スタジオにて) 》
いよいよ撮影当日となったら、朝8時頃にスタジオに集合して、まずは花嫁のお化粧開始。今回の撮影を協力してくれたのは、釜山在住の韓国人花婿のキム・ドンファンさんと日本人花嫁の丹野幸子さん。おふたりとも初めての体験なので、ちょっと緊張しているのか、期待と不安の表情が浮かんでいます。なんだかナビまでドキドキ…。それでは、ガウンに着替えて、早速スタートです!
化粧をし始めて、まず驚くのはその化粧品の多さ。色も多ければ、つけまつげも、ウィッグも、とにかく量が豊富。パフもたくさん使いながら、まずは念入りにベースを整えます。眉毛をはっきりと書いてもらって、アイシャドウを入れます。アイシャドウは普段使っている色や好みを聞いてくれます。パッチリ二重にするためにアイパッチをつけて、つけまつげをします。つけまつげは片方に2つずつ、つけるので、かなり大きなパッチリおめめに大変身!最後に口紅を塗って、顔の方はほぼ完成です。
花嫁の化粧が出来上がった頃、新郎の準備もいよいよスタート。新郎は先に韓服に着替えて、簡単にお化粧をします。新郎・新婦ともに、髪のセッティング。
髪形がビシッときまったら、新婦も韓服に着替えて、やっと撮影開始。
まずはスタジオの中で、韓服の撮影から。顔の角度から、指の先まで指導されて、本当のモデルになったみたい。韓服の撮影が終ると、次の衣装へ。髪型も前髪をつけて、イメージチェンジ。スタジオのセットも変わって、雰囲気も一転。カメラマンの指導に基づいて、視線を下げたり、笑顔を作ったり、モデルになるのも大変なんですね…。
さてさて、お次はどんなドレス??? 初めは気後れしていた新郎新婦も、スタジオの雰囲気に徐々に慣れてきた感じ。それにしても、これらのドレス、一番初めに思いついた人はすごい。このまま「ベルサイユのバラ」に登場できそう。ドレスも華やかなのはもちろん、アクセサリーもいろいろと揃ってて、本当にお姫様になったみたい。写真屋さんに任せておけば、いろんなコンセプトにあわせて、セットもその都度変えてくれます。
《 撮影当日(野外にて) 》
スタジオ撮影が終ったら、お昼ご飯を軽く食べて、いよいよ野外撮影。スタジオでの撮影で疲れ気味だったけれども、外に出て新たな気分で再スタートです。
楊亭(ヤンジョン)にあるスタジオから、車で空港方面にずっと行くと、なにやら日本の田舎の風景に似た景色になってきました。こちらは、ただの一軒屋に見えるけれども中に入ってみると、写真用にいろんなセットが入っています。
野外での撮影はスタジオほどいろいろな機材がない分、どうするのだろう?と思っていたら、さすがはプロフェッショナル!奥の手があるのです。カメラの下についていたのは、ライト。これを向けると、結構光が当たっていい感じに。キラキラした感じが欲しい時には、大きなマットのような物で、太陽の光を反射させて、更に効果がアップします。
野外でもやはり熱心なポーズ指導が行われます。一つひとつのアクションを手とり足とり教えてくれるのですが。キスの直前で静止するのは、やはり照れくさいですよね。カメラマンの「笑顔いっぱいで~。ナイス!」とか「(キスを)美味しそうにして~。」とか、ふたりをのせる掛け声には思わず笑ってしまいます。
いろんなポーズをとる事にもだいぶ慣れてきて、最後の頃には本当にどこかの雑誌に載っていそうな感じでした。
《 撮影終了後 》
撮影が終ると、自然と拍手が沸き起こりました。新郎・新婦のお二人に、お疲れ様という気持ちと、これから幸せな結婚生活の始まりを予感させる1日の共同作業に、ちょっと感動させられました。花嫁さんは、この写真撮影だけで計9着のドレスを着て、髪型も何度もセッティングして、大変そうでしたが、良い記念になったと思います。時間は朝8:00から午後3時過ぎくらいまでかかったので、新郎・新婦ともに本当にお疲れ様でした。

今回は結婚アルバムとして紹介しましたが、写真店では結婚に限らずいろんな記念写真として撮ることもできるので、留学生の皆さんも旅行で来られる皆さんも、一度試してみては…?以上プサンナビがお届けしました。

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記事登録日:2003-05-21

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