安東韓紙

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安東の民俗村「河回村」入口にある韓国伝統韓紙施設。韓紙や工芸品作りの体験から工芸品の販売まで!!

アンニョンハセヨ、ナビです。韓国内でも最大の249点もの重要文化財がある安東(アンドン)市。今までプサンナビでも安東市内のいくつかの見所を紹介してきましたが、今回はちょっと趣向を変え、歴史建造物や寺院などではなく、昔から伝わる韓国の伝統紙「韓紙」の工場へお邪魔してみることにしました。
工場といっても、韓紙作りやその紙を使う伝統工芸を体験ができたり、また、伝統工芸の展示館を見学することが出来たりと、韓国の伝統工芸を肌で感じられる場所が、ご紹介する「安東韓紙」さん。韓国国内でも工場の規模、韓紙のシェア共に最大という安東韓紙さんへ早速行ってみましょう。
安東韓紙について
安東韓紙は、楮の木だけを原料として作る純粋な紙として知られています。機械で作る方法ではなく、今でも三国時代の頃から伝わる方法で一つ一つの工程を行い、作られている安東韓紙は国内でも規模、シェア率共に最大といわれ、韓国伝統工芸や歴史的建造物などの復旧の際にも用いられている紙です。

場所は、伝統的な生活様式が今尚、そのままの形で村全体が保存されている河回村(ハフェマウル)の入り口付近に位置し、1988年に現在の場所へ工場が設立されました。今では、国内だけでなく海外からも、河回村を訪れる際に一緒に立ち寄る観光地として知られています。

施設内には、韓紙ができるまでの工程が見学できたり、その工程を体験できたり、また韓紙を使って工芸品を作る体験ができるだけでなく、韓紙や伝統工芸品の展示館を見学することも、その展示品を購入することも出来ます。

韓国の工芸品に興味をもたれている方だけでなく、小さなお子さん連れの方なども体験式で楽しめるため、日本からもたくさんの観光客が訪れているんだとか。また、入場料が一切なく、体験する際にかかる費用も材料費のみととても良心的な上、施設内には日本語可能なスタッフもいるので、安心して訪れることが可能です。

韓紙ができるまでの工程

さて、韓紙ができるまでの工程を順を追ってみていくことにしましょう。

1. 楮の木の栽培
慶尚北道内にある楮の木を採取します。柔らかい木が紙を作る際には適しているという点から1年ものの楮の木を使います。1年のうちで12月から3月までの期間が採取時期です。
2. 皮楮作り
大きな釜に水を入れ、10時間ほど、楮を煮込み皮を剥ぎ取り、乾燥させます。
3.楮を白くする
乾燥した皮をまた水につけふやかし、皮の中の黒い成分を取り除きます。
4. 煮込み
乾燥した蕎麦藁を灰にした後、蒸し器の上に布を引きその上に蕎麦藁の灰を引き、水を注ぎ、灰の汁を作ります。その汁に灰をいれ、7時間ほど煮込みます。
5. すすぎと天日干し
煮込み終わったら、きれいな水ですすぎ洗いをし、3~4日天日干しをする。
6. 不純物掃い
天日干しにした際に、楮の皮の不純物が付くので、それを手作業で除去します。
7. 叩きいれ
きれいになった皮を石板の上にのせ、皮の中にある繊維を叩き潰します。
8. 韓紙漉き
繊維がなくなった皮に水とファンチョッギュ(柊)という植物の根から取れる糊成分を混ぜあわせ皮を連結させ、紙漉きで掬いながら紙を作っていきます。
9. 水抜き
重石を使い水抜きをしたあと、圧縮機を使いさらに水抜きをします。
10.乾燥
水を抜いた紙を1枚ずつにし、温かくなっている鉄板に張りつけ、乾燥を促します。
11.紙を滑らかにする
紙の質を高めるため、最後に紙を何百回と棒で叩き、繊維の密度を高めます。

様々な韓紙を使った体験もできます!

ただ見ているだけじゃつまらない!せっかくだから体験してみたい!という方へオススメしたいのが韓紙を使った手作り体験コーナー。

<韓紙作り体験>
費用: 2,000ウォン
所要時間: 30分
韓紙作り工程で見てきた一部を体験できます。コツをスタッフの方に教えてもらいやってみましょう。ナビもチャレンジしましたがなかなか難しい!もちろん完成した韓紙はお土産としていただけます!
<5色韓紙手鏡作り>
費用: 5,000ウォン
所要時間: 30-40分
工場で出来た5色の韓紙を使い手鏡を作る体験。韓国風の色鮮やかな韓紙を使って作るので思い出の品になりそうですよね!ナビが取材に行ったとき、こちらの体験を日本人のツアーの方々が行っていました。
<韓紙面・韓紙伝統紋様作り>
費用: 5,000ウォン(20人以上の団体は一人3,000ウォン)
所要時間: 30分
韓紙や絵の具などを使って、お面や紋様を作ります。河回村に伝わる伝統芸能の仮面劇にちなんだ体験になっています。
韓紙販売所
工場で作った韓紙も販売しています。様々な色や厚さ、模様が揃っていて、見ているだけでも圧倒させられてしまうほど!!工芸品を作る際に買っていってもいいし、またお家のインテリアで使ってもいいかも。日本風のお部屋に障子だけをハングル入りの韓紙でデコレーションしてみるものおもしろいかもしれませんね。
工芸品の展示場&販売所
展示されている商品が気に入ったら購入することも出来ます。本当に紙だけで作ったの?と驚いてしまう商品があったり、色使い・紙の質感などでこんなにも風情がある工芸品ができてしまうことに感心してしまいます。
ちなみにナビはこのスタンドランプを購入しました!電気をつけると蛍が光をはなっているような感じになり、消すとすずらんの花みたいで気に入りました。お値段は形などにより多少は異なりますが、35,000ウォン~50,000ウォンぐらいでしたよ!
釜山からちょっと足を伸ばして安東を訪れる方、河回村や陶山書院、鳳停寺など歴史を感じられる建造物を見学した後は、芸術方面からも安東を楽しんでみてはいかがですか?以上、ナビが安東からお伝えしました。

記事登録日:2005-07-22

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関連タグ: 文化財 工芸品

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2005-07-22

スポット更新日:2014-03-25

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