大成洞古墳博物館(金海)

テソンドンコボンパンムルグァン대성동고분박물관

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鉄の国「伽耶」に触れて見よう!!

アンニョンハセヨ、プサンナビです。釜山近郊には歴史を感じられる街がいくつかあります。北へ行けば、かつて新羅の王都として栄えた古都慶州が、西に行けば、鉄の国として名を馳せた伽耶(カヤ)が存在した金海市(キムヘシ)があります。新羅の都として栄えた慶州は日本でも言わずと知れた韓国の代表的な観光名所なので、ご存知の方も多いはずでしょう。と言うことで、今日はあまり知られていない穴場のような釜山近郊のもう一つの歴史の街、金海市へ足を伸ばしてみました。
歴史の街、金海市を語る上で欠かせないのが伽耶という国。そこで、ナビは今回、伽耶の国のお勉強がてら、大成洞古墳博物館を訪れてました。

伽耶(カヤ)の国とは?
西暦42年首露王(スロワン)が駕洛国(金官伽耶)を建国し、朝鮮半島の南部にあった6つの小国を形成して伽耶と呼ばれている。鉄の製造が盛んだったと言われている伽耶時代の古墳からは鉄製品の副葬品が多く出土し、また同時代の日本の古墳からも同型の鉄製品が出土されていることから交易の交流があったとされている。西暦42年に建国してから10代まで王位が続き、西暦562年、当時勢力のあった新羅に攻められ、520年の伽耶の歴史に幕を閉じた。新羅が攻めてきた当時、戦乱を逃れるためたくさんの伽耶人が鉄の交易があった日本に移住したともいわれている。

大成洞古墳博物館とは?
伽耶文化を知る上で欠かせない博物館。こちらの博物館は大成洞古墳という伽耶時代の最古支配層の遺跡に建てられた博物館です。施設内には発掘された遺品もさることながら伽耶文化を深く理解できるように立体模型や映像資料、実物大の墓の復元、当時の伽耶人の生活様式など一般の人々が伽耶文化に触れることができるような博物館になっています。また、博物館の前には古墳を散歩しながら見て回れるように散歩道や遺跡公園があるので、直接触れながら古墳を通して当時の面影を知ることができます。外国の博物館を見て回る上で心配なのが言葉の壁。やはり直接見たものの説明をしっかり日本語で理解したいものですよね!こちらの博物館は外国人に対しての応対がとても親切で、博物館内にあるほとんどの説明パネルや音声説明には日本語表記があります。また、案内所には日本語が堪能なボランティアの方もいらっしゃるので、直接ガイドを頼んでもかまいませんよ。
導入の場
博物館に入ってすぐのところが「導入の場」です。博物館にある展示観覧を手助けする情報検索や案内の空間になっています。日本語のボランティアの方がいるのもここです。金海市特産の陶磁器の販売も行っています。中央には大成洞古墳から出土した銅鏡(大成洞23号)を模した大型の象徴物が展示してあります。また、出土された土器に実際に触れることのできるコーナーもあり、伽耶時代の陶質土器の質感を体験できるようになっています。
概観の場
進んで行くと、「概観の場」になります。伽耶時代の大成洞古墳をはじめてとする伽耶遺跡から出土した資料を基準として実際の大きさに復元した人物像などがあり、伽耶時代の人々の背丈などをうかがい知ることができます。また、床部分がガラスになっていて、当時のジオラマがガラスの下に再現されています。
古墳の場
大成洞古墳から出土した墳墓と遺物資料を整理、復元し、それを展示した場所となっています。木棺墓を実物大に復元したものや墳墓の製造過程についてのミニチュア模型などを通して伽耶時代の文化の発展過程がのぞけるようになっています。
<墳墓の製造過程>
1、 死者の身分によって位置を決め、地面を掘り床面を丁寧に整える。
2、 板や丸太を用いて木槨を築く。
3、 木槨の周りを土や石で固定し、伽耶の代表的な鉄、土器などの副葬品を一緒に入れる。
4、 木槨内に死者を安置した後、上部に板や丸太を用いて蓋をする。
5、 最後に、木槨の上に土を積み上げ、墳墓の上部や周囲で祭祀儀式を行う。
交流の場
当時伽耶の先端技術であった製鉄について詳しく説明してあり、その中で鉄の交易のあった中国や日本との関わりにも詳しく触れている場です。当時、どのように鉄を製造したかを波の音や炭火の音などの音響効果と模型を用いて説明してあり、その模型の中には当時の日本「倭」の国の人々が交易の際、伽耶を訪れていた模型も含まれる興味深いコーナーになっています。
文化の場
大成洞古墳から出土した様々な土器、鉄製武器、農耕具類、装身具などの遺物を展示してあり、大成洞古墳から出土された人骨(大成洞57号)とそれを元に復元した女性の姿をみることができます。
野外展示館
博物館の敷地内にある公園の中にある野外展示館です。大成洞古墳群における最初の王墓とみられる木槨墓(大成洞29号)と木槨墓(大成洞39号)を発掘当時の状態で復元したもの展示しています。

記事登録日:2004-05-10

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スポット登録日:2004-05-10

スポット更新日:2012-01-05

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