金井山城

クムジョンサンソン금전산성

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ユカユカの見所体験レポート「金井山(クムジョンサン)」

「大阪で生まれた女」の名にかけて東西南北、四つの門を制覇したる!!

アンニョンハセヨ、プサンナビのユカユカです。韓国の方は山登りが大好き。週末になると家族で、夫婦で、カップルで山登りを楽しむ方が多いのです。釜山で山登りを楽しむというとまず名前が挙がるのが標高801.5m「金井山(クムジョンサン)」。そこで、今日はユカユカが、釜山市民になりきってこの金井山に挑んで参りました。私の故郷、大阪府富田林はやたら坂が多い所。そこで愛犬の散歩をしながら、富田林市民が愛する金剛山に登り鍛えた足があるだけにかなりの自信はございます。今日の目標は金井山城の4つの門制覇。では、行って来まーす。

スタート 10:00
まず、やって来たのが温泉場。ここからスタートし、ロープウェーの力も借りつつ韓国の八大寺刹である梵魚寺(ポモサ)でゴールというのが今日の予定。おそらく長丁場になることが予想されるだけに、スタート前に食料の準備をしておこうとコンビニに。ところが、鍵がかかってるやないの!!おいおい、こんな時間に鍵かけて、商売する気があるんかい?少し待っているとお店のお姉さんがやって来て鍵を開けてくれたので、大事にはならず、無事におにぎり、お水、お菓子を購入。
望美楼(マンミル)10:15
まず、一番初めに通ったのは望美楼(マンミル)と呼ばれる門。ここを通り、ロープウェー乗り場のある金剛(クムガン)公園に行くことができます。
金剛公園 10:20
ロープウェー出発10:50
昼食 11:50
上に到着してみると、おいしそうなおでんが目に入り、とりあえずここでご飯を。
おやつ 11:20
お腹も満足したところで、では、本格的な山登りを始めようと意気込んだものの、おばあさんが売っているお餅にユカユカの目はくぎ付け。「カシワ餅や!!」。2つ1,000ウォンで購入。「疲れたときにはやっぱり甘い物が必要やね」(まだ出発してへんってのにもう疲れたんかい)
南門 11:40
それほどきつくない道が続いたあと、城壁が現れました。城壁の上を軽快に進むこと約15分。第一チェックポイント南門に到着。なんや、たいしたことないやないの。この程度やったら今日の取材もらくちんやね。
東門 12:30
またまた、立派な城壁に沿ってを進んでいくと、行楽客でにぎわう東門に到着。これで、2つ目制覇。この東門がどうやら4つの門の中でも一番賑わっている門のようで、お店もたくさん出ています。特にたくさんの人が食べていたのが東門名物とも書かれていた(本当かどうかは怪しいです)生姜飴。味はなかなかおいしいのですが、歯にくっついて食べにくいです。
西門 13:30
「全部徒歩で行くぞ」とは思ってはいたのですが、でも、無理は禁物いうことでバスに乗車。バスで次のチェックポイント西門へ。
一番立派とも言われる、西門。到着してみると、あれれれれれ、人がいないやないの。あまりに離れたところにあるせいかここまで来る人はそういないようで、なんだかさびしい雰囲気。でもその孤立した状態がなおさら西門を雄々しく見せている気がしたのは私だけ?
サンソンマウル通過
西門の次に目指すはラストチェックポイント北門なのですが、その途中で山羊肉、鴨肉の食堂がたくさん集まり、地元の人に「サンソンマウル(山城村)」と呼ばれる名所を通過。道沿いにずっと続く山羊肉のお店、そこから臭うお肉のニオイ、そこから聞こえる人々の宴会さわぎ。「ここで肉食べたい。うん、朝、買ったおにぎりは夜ご飯にして、昼はここでは肉を食べることにしよう」と心を決めたのは良いのですが、お店をのぞいてガーン。一人前25,000ウォン!!「うそやろ。そんな高いの?25,000ウォン、それはいくらなんでもないで」と泣く泣く山城マウルを後にすることに。その後「いくら高いと言っても、次の日から質素倹約したらすむことやったのにあそこまで行っといて、山羊肉を食べへんなんてほんまに私はアホや、アホや、アホや」と自己嫌悪に陥ってしまいました。
第4望楼 15:10
山羊肉ショックと、たまった疲れのせいか、だんだん足に重みが。しかも、城壁ばかり果てしなく続き、いっこうに門が現れない。しかも、最後の目的地、北門だと思って到着したここは、実は北門ではなく、北門に行く途中にある第4望楼だったそうで、これだけを目標に歩いてきた身としては「騙された」としか言いようが。ここまで来るのが今回のコースの中で一番つらかったです。
海抜687m地点 元暁峰(ウォルヒョボン)
本来は北門でおにぎりを食べる予定が、あまりの空腹にこの第4望楼から少し行った所にある元暁峰(ウォルヒョボン)というところで食事をすることに。ここは岩が突出した所で体のバランスを崩せば、岩ごと体が転落していくのではと思わせるスリル満点の場所でした。(いくらお腹が空いていたからといって、こんな危険なところで食事をする必要はなかったですよね)
北門 16:00
山羊肉ショックに、北門詐欺事件まで重なり、一時はへこたれたものの、おにぎりとチョコレートの力で持ち返し、まるで万里の頂上を思わせる城壁をたどり、ついに正真正銘の北門についに到着!!これで、4つの門をすべて制覇した。もうこれであとは下るだけや!!と喜びとともにホッとしたのも束の間、ここで声をかけてくれたシンさんファミリーの強い勧めで予定が変更に。
シンさん:ここから30分ほど行くとこの山で一番高い「姑堂峰(コダンボン)」に行くことができますよ。
ユカユカ:ああ、そうですか。
(ユカユカの心の中:そこの存在は知ってたんやけどね、あまりのしんどさに見んように、触れへんようにしてたんやんかあ・・・)
シンさん:そこに行くと、本当に景色が綺麗ですよ。
ユカユカ:でも、今日は今日は朝早くスタートしてだいぶ歩いたんでね、このままポモサに行こうかなって思ってて・・・・
(ユカユカの心の中:そりゃ、景色が良いやろね、一番高い所やねんから。でもねえ、今日は朝からずっと歩いているんやんかあ)
シンさん:そこからもポモサに行く道がありますよ
ユカユカ:ああ、そうですか。・・・
(ユカユカの心の中:そう強く勧められたら断られへんやんかあ。もう行くしかないんかな)
シンさん:本当に良いところですよ。30分ぐらいです。
ユカユカ:(笑顔で)じゃあ、頑張ります。
(ユカユカの心の中:私ってなんでこんなに人がいいんやろかあ。こんな人生あかんねんけどなあ。でも、ほんまに30分なん?)
ということで、最後の力を振り絞りさらに上りの道を進むことに。
海抜801.5m地点 姑堂峰(コダンボン)16:40
シンさんの言葉通り30分は30分でした。でも、山道ではなく崖やないの!!ロープまであったりして、これは山登りちゃう。崖登りや!!でも、801.5m地点に到着してみると、やはり一番高いだけあって、釜山のすべてが見渡せ、しかも風も気持ちいい。頂上に着いた時にこそ初めて山登りの意義と快感を感じることができるのだと改めて実感。
さて、今回の登山の一番の恐怖はこの姑堂峰から降りる際に発生したのです。シンさん曰く、「子供でも降りられますよ」という崖の下り。途中までは順調に降りていたのですが、突然石や木など、とにかく支えとして掴める物がなくなり、あるのは土だけ。しかも急な斜面。足を必死にのばしてバタバタしてみてもまだまだ。「ここから飛び降りるしかないのか。いや飛び降りたら足くじくで。すべり落ちるにしても止まらんかったらどないするん。こりゃあかんは。労災になるんか?ちょっと映画のワンシーンみたいやないの」結局、途中まで必死で降りてきた崖を、さらにさらに必死で戻ることに。そして、後から姑堂峰にいらっしゃったシンさんに助けてもらい、無事に平坦な道に行き着くことができました。どうやら、行ってはならない変な道を通ったことが原因だったようです。やっぱり釜山のことは釜山の人が頼りになります。シンさん、あなたは私の命の恩人です。ありがとう。

梵魚寺(ポモサ)18:20
恐怖の後遺症が抜けた後に、襲ってきたのは石だらけの下り坂。でこぼこ道だけにバランスは崩すは、滑りそうになるは、普通に歩けない自分にイライライライラ。そんな状態がまだまだ続くのかと半ば投げやりな態度で進むこと約30分。ついに、ゴールに到着!!正直言って、ゆっくり梵魚寺を見る余裕はなかったです。「明日、筋肉痛になりませんように」と拝んどくのが精一杯でした。

以上、約8時間に及ぶ山登りは無事終了いたしました。総合距離は約15kmになるでしょう。(歩いている時はよく分かりませんでしたが、地図を見てみると結構な距離を歩いていたようです)いやあ実によく歩いた。普通は、4つの門をすべてみようとする人はあまりいないようなので、今日はちょっとやりすぎたかもしれません。でも、その分山上から釜山を丸ごと自分のものにしたような錯覚に陥るほど見渡すことができました。それに、4つの門を制覇したという達成感、金井山城を知ったぞという自己満足感は何ものにも代えがたい!!では、疲れた体を癒しに大好きなサウナに行って参ります。以上、プサンナビのユカユカがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日 :2003-04-22

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