ノクトゥ(緑豆)ビンデトッを作ろう!

知って楽しい、作って楽しいナビの料理時間。

大きな鉄板にたっぷりと油をひいてきつね色に香ばしく焼くノクトゥビンデトッ。たくさんの旅行者たちが、ソウルに来れば必ず一度は口にするおいしい味。特に100%緑豆だけを使用した緑豆ビンデトッが良く知られています。李氏朝鮮時代から口にされていたと伝えられる緑豆ノクトゥビンデトッは、地方によって少しずつの違いがあるそうです。北方の緑豆ビンデトッはあっさりした味が自慢ですが、南方のビンデトッにはいろいろな具をのせた視覚的な鮮やかさがあります。
今日、ナビにビンデトッの作り方を伝授してくださる“ビンデトッの専門家”は50年、鍾路の裏道のピマッコルでビンデトッ作り一筋の「ヨルチャチッ(列車の家)」の女主人アジュモニ。このお店はお父さんから伝授された北方のビンデトッのお店で、外国人客もたくさん寄っていくそうです。また韓国の雑誌にも何度も紹介されたほど有名なお店です。

ノクトゥビンデトッを作り

では、早速始めてみましょう。
準備するもの:ビンデトッ材料・・・緑豆・塩・キャベツ・豚肉少々・ラード

たれ材料・・・玉ねぎ・しょうゆ・青唐辛子・酢・ゴマ油・にんにくのみじん切り
1) 緑豆を水につけてふやかす
緑豆は色の薄いものを選んできれいに洗ったあと、夏は2~3時間、冬は10時間ほど水にふやかします。緑豆はあまりふやかしすぎると焼くとき水っぽくなりプチプチした歯触りがなくなるので注意してくださいね。
2) 材料をそろえる
豚肉は若干あぶら身の多い部分を選んでうす切りにして準備します。キャベツは短冊切りにします。ビンデトッ用のラードを準備します。ラードはかたまりを購入し、中火で溶かして使いますが、「ヨルチャチッ」では100斤(1斤は600グラム)ぐらいを一度に作るそうです。
3) 緑豆が十分ふやけたら石うすでひく
「ヨルチャチッ」では伝統的な味を守るために石うすでひきますが、家庭ではミキサーでひいてもかまいません。
4) ひいた緑豆で衣を作る
北方式緑豆ビンデトッは、塩のほかには調味料をいっさい使いません。そうするからこそあっさりした緑豆のうま味がそのまま残るそうです。水と塩、キャベツを入れて回すように力強く溶きます。衣がポトッポトッと落ちるぐらいがちょうどいい具合です。
5) 鉄板を熱してラードをたっぷりとひき、ビンデトッを焼く
まず準備しておいたラードをたっぷり目にひき、ビンデトッをおたま2杯分ひきます。その上に豚肉をのせます。ビンデトッを何度もひっくり返さないのがおいしいビンデトッを焼くコツだそうです。
6) 両面がきつね色になったらお皿に移して出来上がり
両面を交互にきつね色になるまで焼きます。ビンデトッから油がじゅわーっと出てきたらあちこちを押してみて生焼けでないか確認します。焼けたらたれと一緒に食卓へ。
ちょっとまめ知識!
緑豆は飲み過ぎやストレス、公害などの解毒作用に極めて効果的だと言われています。特に美容や血行循環にも良く、ビタミンA、B1、B2が豊富な栄養食として李氏朝鮮時代から広く使用されてきたそうです。

「ヨルチャチッ」女主人アジュモニのおいしいノクトゥビンデトッ作りのコツ

1) 緑豆はミキサーよりも石うすでひいた方がおいしい
ミキサーは刃で緑豆を分解するものであり、石うすは重さで押えるものなのでどちらを使うかによって味がちがうそうです。でも、私たちの家にはふつう石うすがないので仕方ないけれど・・・

2) 鉄板の温度とひっくり返すタイミングが合わないと

鉄板は厚目のものを選んで前もって熱しておく方が良いそうです。そうして緑豆の片面がまんべんなく焼けるまで待たないといけません。アジュモニはカンでできるそうですが、ナビが横で見ていた限りでは、ビンデトッの表面がプツプツと出てきたらすばやくひっくり返せばいいでしょう。

3) 何よりも材料が大切

「ヨルチャチッ」では100%韓国産にこだわっていますが、どうしてもそろえられない時もあるそうです。そんなときはお客さんが気づいてしまうそうです。とにかく、おいしいものは新鮮な食材から生まれるという事ですね。

4) サラダ油よりラードで焼くほうがおいしい

家庭ではサラダ油でよく焼きます。他の食べ物は味にあまりちがいがでないけれど、このノクトゥビンデトッだけは明らかにちがいが出るそうです。香ばしくてサクッサクッとした歯応えはサラダ油では代用できないとか。皆さんも出来ればラードを使ってくださいね。
これからもナビはソウル市内で一番有名なお店を選んでレシピを公開する予定です。皆さんが一番好きな、また作ってみたい料理があれば、ナビまでお知らせださい。

また、とってもおいしかったお店があれば是非お教えてしてくださいね。お願いしまーす。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2000-07-19

ページTOPへ▲

その他の記事を見る